■学区について
 柴田小学区は、仙南中央部に位置し、標高200m前後の丘陵地が大部分を占める。
 古く阿武隈河谷が海であった頃、この地域は島山を成していたと思われ、学区内に淡水大型蛤を含んだ、金谷・中居・深町の3つの貝塚がある。また、お釜地区や成田地区に「海食崖」も見られる。
 集落は山すその小谷沿いに分布し、一部低地での水田耕作、丘陵部の畑地での露地菊、ビニールハウスでの野菜、雷地区でのリンゴ栽培が行われている。また、自生ユズの北限と言われている。1戸当たりの耕作面積は少なく、大部分は第2種兼業農家である。
 学区は、入間田・葉坂・成田・海老穴の4地区に分かれ、また、あわせて神社6、寺院3がある。入間田八雲神社には榊流神楽が伝承されており、同円龍寺には、室町期の薬師如来像と12神将像(ともに県指定文化財)がある。また、雨乞いのイチョウは樹齢600余年の国の天然記念物である。なお、縄文時代から平安時代にかけての遺跡が23か所、館跡が5か所確認されている。
 平成15年に農免道が学区西部に開通し、自家用車等の交通量の激増に伴い、平成21年9月成田地区に信号機が設置された。また、平成23年には「見守り隊」が結成され、児童の登下校時の安全確保を強化している。
 学区民は、学校に極めて協力的であり、奉仕作業や諸会合に積極的に参加し、強力に支援してくれている。地区民の労力奉仕によって造成された運動遊具施設は、老朽化により、平成22年にそのほとんどが撤去された。
■学校の位置
 柴田小学校は、東北本線槻木駅より4km西北の地にあり、東北自動車道村田インターチェンジより南東へ車で15分程度のところにある。学校の背後には低い丘が連なり、前面に水田が開け、校地周囲の堀にはメダカ・ドジョウ・ザリガニ等が生息し、夏場の夜にはホタルが飛び交う自然の中の学校である。
■校舎と施設設備
 校舎・体育館は、平成3年度全面改築された。中央に光庭を配した「口」の字形の校舎で多目的ホール3面、茶室のある和室「稽古庵」、特別教室5室等を備えた明るくゆとりある広さを誇る学校である。民具・農具を収納する「郷土資料館」は、平成3年度に復元された。また、平成22年には、安全基準の点から、木製遊具をすべて撤去するとともに、「池コース」の橋の架け替えを行った。同年度の大震災では校舎にひび等の被害があったが、翌23年度中にすべて修復された。また、平成24年度に、校庭の傾斜の全面修復工事と暗きょの設備が完了した。その工事に伴い、ジャングルジムやターザンロープ等の遊具が刷新され、併せて、来校者駐車場が新設された。
 平成25年度には、宮城県森林インストラクター協会の協力をいただき、森づくりの活動に取り組んだ。裏山の整備、井戸掘り、樹名板、巣箱づくり、植樹など、今後子どもたちが学習活動に生かしたり、安全な遊び場として活用したりできるように継続した整備がなされている
■学校・児童
 当校は、明治6年開校の入間田小学校と、槻木小学校の葉坂・成田両分校が統合して、昭和33年に開校した古くて新しい学校である。昭和53年9月に文部省指定体力つくり推進校として公開研究会を開き、昭和53・55・56・57・62年度の5回、全国健康優良校に選ばれ、5度、県の保健体育優良学校となった。昭和54年、豊かな自然と農家戸数90%ということから「ふるさと少年団」が結成され、昭和58・59年度には、県教委の「ふるさと教育」研究指定校第1号となった。
 昭和60・61年度は、「学校給食における学校・家庭連携推進地域事業」の委嘱を受け、昭和61年度に文部省学校給食優良校に選ばれた。
 児童は明るく素直で、学年を問わず友達と仲良く協力して活動に取り組むことができる。

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